天沼線

天沼線は、上尾変電所から木崎変電所(配電用変電所)までを結ぶ送電線である。
木崎変電所以降は、現状は木崎線として岩槻変電所へ向かうが、木崎変電所ができる前は、上尾変電所から岩槻線として岩槻変電所までを結んでいたように見られた。
なお、天沼線は、比較的若番方面では、下段に2回線の井戸木線を併架しており、それについてはループ送電であるのがうかがえた。
なぜなら井戸木線の起点は上尾変電所のようで、その先途中で、まずは指翁線(新坂戸変電所が起点)と合流
さらにそれより大分北側へ行った場所で埼上線(埼玉変電所が起点)とも接続されており、その後は埼上線となって、再び上尾変電所に引き込まれていたからである。(2012年頃まで)
しかし現状は、埼上線は吉野町線へ電線路名が変更されており、井戸木線と埼上線が合流していた箇所はなくなっており
そこでは現在、吉野町線が、かつて井戸木線が北上していた箇所を南下しているようだ。
その先、吉野町線は82号鉄塔で地中線となり、ここで北上している井戸木線と合流し、上尾変電所へ行くようだ。
井戸木線については、現在も引き続き、指翁線との合流後、井戸木線として、41号、42号の順で、その吉野町線82号鉄塔へ続いている。
つまり現在もループ送電を行っているように思える。
唯、以前と比較すると、ループ範囲は、かなり狭くしたように思えた。
(東電で公開されている容量マッピングを参考)
ここで天沼線の話に戻る。
天沼線についてもかつては、13号鉄塔で吉野線(除却済み)とジャンパー開放する形で接続されていた形跡もある。
吉野線については、埼上線(現:横川線)78号鉄塔より天沼線13号鉄塔にかけて、連絡するような形であったから、通常は使用しない予備線であったようなことがうかがえた。
また、天沼線13号鉄塔の塔脚付近には、岩槻線13号との看板も見えることから、冒頭で少し触れた通り、元は天沼線は岩槻線であったことがうかがえた。
天沼線に関してはその先、途中の21号鉄塔では三橋線を分岐している。
さらにその先には天沼変電所(配電用変電所)があってそこへ2回線を分岐、さらにその先、木崎変電所でも2回線を分岐をするが、木崎変電所から先の区間については、現状は木崎線として、岩槻変電所へと続くようだ。
そんな最中、天沼線では一部、東京電力管内の送電線では珍しいものが見られる。
基本的に長幹がいしというのは、本線のジャンパー線支持や変電所内の門型鉄塔内での引き留め以外では見かけないが
ここでは珍しく、引き通しとして長幹がいしがV吊がいし装置として現役であるのが複数ある。
それについては特に老番方面(天沼変電所寄り)に集中していた。

V吊がいし装置として長幹がいしが確認できたのは、天沼線48号鉄塔であった。
現在ではほとんどが円盤型の懸垂がいしが主流となっているが、長幹がいし普及時は、本線の引き通し箇所で使用することもあったようだ。

天沼線で確認できた、送電線の引き通し箇所で使われるV吊となった長幹がいしの拡大

続いてこちらは54号
環境調和仕様の鋼管柱だった。

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