三角配列の安曇幹線の烏帽子型鉄塔(鎌北湖より西側の区間)

安曇幹線の大半の送電線は水平配列であって、送電塔も水平配列の烏帽子型鉄塔が基本であったが
長らく休止状態にあった区間(新秩父開閉所より先の区間)では、360号より、一風変わった烏帽子型鉄塔で三角配列となっていた区間があった。
三角配列であったのは、線下用地縮小のためである。
それで住宅や田畑が所々にある区間では、線下用地を縮小した珍しい三角型の烏帽子型鉄塔となっていたそうだ。
なお、ここでは序盤に少しだけ、安曇幹線の基本であった、水平配列の烏帽子型鉄塔の紹介も添えて、鎌北湖の西側にある奥武蔵グリーンライン沿いで確認できた、三角配列の烏帽子型鉄塔を見て行く。
※撮影した送電塔については、既に現存していないものもある。
送電塔は残っていたとしても、送電線については、既に取り外されている。

現時点、衛星画像で送電塔のみが現存しているものに関しては、(現存せず。)の文字を写真に入れていない。
現地の衛星画像とストリートビューについては、2019年版の閲覧が可能であるが、その後、中途半端に残った箇所はどうなっているのかが不明だからだ。

まずは、もうじき三角配列に切り替わる2基前にある、安曇幹線358号から見てみよう。

358号は引き通しのようで、両側はI吊で中央のみV吊となったものとなっていた。

続いて359号

こちらは両引き留めのようで、水平配列の烏帽子型鉄塔で耐張鉄塔だった。

あそこまで広々した間隔であると、設計はやはり500kVであるのがうかがえる。
しかし現役時の送電電圧は、275kVのようであった。

この辺は長らく休止状態(送電停止)となっていたから、ヘリコプターからも見えるようにした大きな巡視用の番号札も年季が入っていた。
さぁ、珍しい三角配列の安曇幹線の烏帽子型鉄塔は、次の360号から見ることができた。

これだ。

ここの360号から三角配列だ!

珍しさの余り、思わず連写w

三角配列へと切り替わる4導体の安曇幹線(架空地線は2条)と、その右側に配電線

ご丁寧にどうも

年式については、三角配列区間も昭和44年(1969年)3月とあった。

他の林道より

案内板を左だったか、そこをしばらく行くと

水平配列から三角配列へと切り替わっているものを撮ることができた。

拡大はこんな感じ。
烏帽子型鉄塔については、水平配列と三角配列とを比較すると、三角配列は両サイドの腕金を下げただけに見えるが、いかがだろうか

ここでは引きで見ると

少し低い位置に361号も望めた。

ここもまた同じく、三角配列の烏帽子型鉄塔で耐張鉄塔だった。
長いこと送電停止であったから、特に塗装はされておらず、色落ちしている感じだった。

続いて362号
ここで全ての懸垂がいし連をVへ配置させた引き通しが登場!

へり巡視用の番号札は、ここも年季を感じた。
また、送電塔も大分黒ずんでいた。

362号も見てみるか

案内板の文字は消えていた。

しばらく進むと

全ての懸垂がいし連をVへ配置させた安曇幹線362号が出迎えてくれた。

なお、昭和40年頃から登場し始めた、昔の「のぼるのはやめましょう。」の注意書き

ピカちゃんの看板はボロボロになっていた。
このキャラクターの名前は、世田谷区民が名付け親だそうだ。
東電グラフで見たことがある。^^

年式は変わらず〜

奥武蔵グリーンラインに戻って

振り返って撮った同鉄塔はこんな感じ。
ここでは木が邪魔をしており、全部を入れることはできなかった。
送電塔の形としては、うーん、確かにこれだと猫型に見えなくもないw
しかし父親は、Y字型と言っていた。w

内陸でここまでの黒ずみ具合だと、長いこと放置されていたのがわかる。

次は363号
こちらは奥武蔵グリーンラインから全体を入れて撮ることができた。

ここで昼になったので、一旦休憩

付近では駐停車できる場所がないから、北向地蔵の入り口まで行って、そこで昼食を取った。

ここで再び撮影再開w
※363号については、奥武蔵グリーラインからも直接上がれるようであったが、危なかった。
他にもアブがぶんぶん耳元に飛んできたり、蜘蛛の素も凄かった。
思わず恐怖で声が出てしまった。w
※なお、363号については、完全除却済みである。それによって、上記の案内板も今ではもう撤去されている。

なんとか登り切って撮影した363号
なお、ここは林道が送電塔の下を通過しているようである。
どうやら先ほどの林道をずっと行っても辿りつくことができたようである。

ここの「のぼるのはやめましょう。」の注意書きは、ピカちゃんではなく、現代版に取り換えたようであるが、やはり長いこと停止されているから、色落ちしていた。
停止していても危ないから、のぼるのはやめましょう。

林道はこの送電塔の下に

塔脚には一部、油性マジックで482mとあったが、これはこの山の標高のことだろうか

ここからさらに次の364号に行ける案内板を見つけたが、そこは草木がやばいからやめた。

ということで、364号は遠くより撮影

先ほど見上げた363号より、山を下る。
363号は見た感じ、落雷率も高かったのではないだろうか

364号は耐張鉄塔だった。

365号は近づけそうだから、回り道した。

しかし365号の撮影については、時すでに遅し。
既にここまで新たな西上武幹線が迫っていた。
昔は今追跡してきた、長らく停止状態であった安曇幹線が新所沢変電所までを結んでいたが
どうやらここまであった安曇幹線の送電塔は、全て除却されたようで、群馬方面に電源側がある西上武幹線に置き換えられたようだ。
それでここはその新鉄塔が建ち始めていた。
しかし安曇幹線の方は、急きょ、塔体で引き留めた臨時の送電塔も見えた。

なお、この林道は途中からダートとなるから、車高の低い車は入れん。
道中、車高の高いSUVのすれ違った。
私の車は車高が低いから、少し歩いた。

西上武幹線の方は、送電線を張る工事は着々と進んでいた。

送電線の引き留めを待つ懸垂がいし連

その後方に、急きょ塔体部分で仮引き留めとなった安曇幹線365号

ここでまた送電線がつながった後の西上武幹線
(撮影については、実は2年後に再来していた。w)
長らく停止状態にあった安曇幹線は、その送電線が竣工した後もしばらくは残っていた。
なんだか変な感じである。

竣工後の西上武幹線
益々の電力需要増加に伴い、長らく停止状態にあった安曇幹線(1号線)だけでは足りなくなった感じか

その背後には山を下りてくる、今追跡してきた安曇幹線363号と364号
※この2つの送電塔については、2019年には除却が完了している。
もうこの光景は2度と見ることはできない。

それからスペーサーも新旧違っていた。
こちらは安曇幹線の4導体のスペーサー

こちらは西上武幹線のスペーサ―
同じ4導体であるが、昭和のものと比較すると、これもまた形状が違うのが見て取れた。

最後に鎌北湖より、安曇幹線363号を撮るとこんな感じ。
あの高さだとやはり、塔脚に油性マジックで書かれていた通り、400メーターぐらいはありそうだ。

この辺のレアな送電塔も今は現存していないので、ダイナミックに!ダイジェスト版を!!w

この先からは、2012年以前に偶然撮影していた、鎌北湖西側と、その先の区間を見ていく。
※なお、その区間については、現状は完全に西上武幹線に置き換えられているから、安曇幹線の送電塔は一切残っていない。
それから、当時はあまり送電線には興味を示していなかったため、途切れ途切れで見て行く感じとなる。

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