花総線67号他、その先終点間際の黄色い美化柱

ここでは普通の花総線の送電塔の写真をアップしよう。
花総線もまた歴史が古く、利根発電時代に建てられた片品川線との関連があるようだ。
当時は群馬県の方から、途中複数ある変電所を経過して送電線が来ていたようである。
(東京電燈株式會社開業50年史 昭和11年8月23日を参考)

まずは江戸川横断後にある48号の次、49号から見てみよう。
49号では2回線を地中引き下げしており、次の50号では、付近の配電用変電所へ向けて2回線を分岐しているようだ。
この付近の送電塔は近づくことができないため、その分岐後にある電線路名は確認できない。

続いて、50号鉄塔以降を東京都江戸川区側より撮影した写真がこちら。
この地域では毎年8月に盛大な花火大会が行われており、毎年欠かさず行っていて、偶然にも横写真を撮影した写真が見つかったのでそれを掲載する。
花総線については50号鉄塔より、葛飾変電所を起点とした?市川線と併架している。
その送電線はやや小さめで、送電電圧は33kVかと思われた。
花総線50号鉄塔より振り分けられた市川線は、その後、複数の引き込み線を分岐していたようであるが
今は廃止となっており、現在は28号より先に張られている北越製紙線というものがあるのみだ。

右側にその北越製紙線1号鉄塔が写る。
同電線路は1号鉄塔ですぐに引き下げられる。

続いてこちらは花総線59号鉄塔
現在は途中から東京外環自動車道ができたため、建て替えられている。
撮影当時には既に工事現場の仮囲いができている。

花総線は耐張鉄塔以外については、形が古いように見えた。
それでも市川線と併架されているエリアの年式については、江戸川横断区間のように大正期とまではいかず、昭和30年代である。

飛び飛びだが、続いて引き通しで確認できた67号鉄塔

再度各電線路名を写真に印すとこんな感じ。
先ほどとは逆向きに見ているため、違うようになっている。
普通、送電線というのは電源側から見て、左側から1号線、2号線と張られる例が多い気がするが、この限りではなく、中には例外もある。
なお、各電線路名については、下の方にあるプレートでも確認できることがあるが、上部でもなんらか送電塔の保守、点検をすることがあるから、作業を行う箇所でも〇〇線1号線、〇〇線2号線という表記がある。
そこでは見間違いのないようにしっかりと色分けのされているプレートが付いている。
ここでは各号線が色分けされたプレートが見られた。

懸垂がいしはこんな感じ。
送電塔の形自体は古いながらも、懸垂がいしについてはしっかりと更新されており
昭和40年前後に普及していた外ヒダが一回り突き出たスモッグがいしではなく、近代的な耐塩懸垂がいしとなっていた

電線路名と回線番号札はこんな感じ。
上部にある2回線は、花総線で、下段にあるのは市川線という表記と共、に回線番号の数字もある。
先ほどの写真とは反対側の面から見ているので、ここでは右側に花総線と市川線の各1号線がある意味合いとなる。
なお、電線路名については、管轄する支社によっては、回線番号札に印字しないところもある。

プレートはこんな感じ。
昭和38年(1963年)2月建設とある。
送電塔の形としては、この時代はまだ架空地線支持の尖がり帽子ないものが主流だった。

67号の看板〜

一方ここでは、他の支社では見かけない看板も見られた。
こちらの送電塔は住宅街にありながらも、昔っから周囲にはフェンスがなく、ガードレールのみで容易に入れてしまうためか、取り付けたようだ。
しかしこれはまぁよく、植木鉢などが鉄塔敷地内に置かれている光景を見る。

続いてこちらは、ずっと前に江戸川の花火大会の時に河川敷から撮影した鋼管単柱鉄塔となっている花総線69号と70号である。
鋼管単柱鉄塔は、周辺への美化対策として採用される例が多いようだ。

※なお、この2基については、現在は紅白に塗装されている。
場所は、千葉県立現代産業科学館付近
(※ちなみにその科学館では、産業関連として送電線の写真と共に懸垂がいしや実物の配電線の電柱、配電線の開閉器の展示もあるようだ。)

70号も同じく周辺への美化を考慮した鋼管単柱鉄塔
当時の着色は黄色だった。

そして花総線は、79号で最終鉄塔となっており、ここで2回線の送電線が引き下げられていた。
架空線路としてはここが終点となるようだが、この先については地中線路となり、葛飾変電所を経由して、東千葉変電所方面へ続いているものかと思われる。
この付近には配電用変電所なるものが見当たらないから、ここで終点とは言い難い。

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