北佐久線・南佐久線との併架区間

北佐久線は、島川原発電所から中部電力の軽井沢変電所までを結ぶ1回線の送電線である。
起点からしばらくは、東信線から振り分けられている南佐久線と併架されるが
それを除いた箇所では元より1回線であったらしく、原型箇所では、水平配列の1回線のみの支持を可能とした矩形鉄塔が目立つ。
なお、今回は起点の発電所は巡れていないため、まず手始めに途中の小室発電所付近にある特に古い原型鉄塔、その後に1回線のみとなった北佐久線の矩形鉄塔を見てゆく。

ということで、まずはこちらは北佐久線29号鉄塔
ここでは島川原発電所を起点とした北佐久線の他に、片側1回線には箕輪発電所を起点とした南佐久線も併架されている。
※なお、こちらの撮影時間についてだが、この日は東信線の撮影に時間をかけたため、このエリアの撮影は全て夕焼け時の撮影となってしまっている。
ご了承願いたい。

とりあえずここでは、小諸発電所で発電された2回線の送電線と合流する感じである。

合流している方の電線路名については、小諸線とあった。
それにしてもこの1回線を振り分けている矩形鉄塔も古そうである。

どうやらここは、その辺も含めて当時物のようで、年式は昭和2年(1927年)を示していた。
北佐久線の送電塔も、このエリアに実在する南佐久線との併架区間で、後で昭和2年を確認する。

折角なので、小諸発電所も見ることにする。
ここでは小諸発電所で発電された2回線の送電線を引き出している感じだ。

ここから引き出される電線路名については、先ほど確認した通り、小諸線とあったが
一応、送電線の引き出し口では、それぞれ誤接続のないようにするためか

北佐久線

南佐久線と書かれたプレートがそれぞれ確認できた。

小諸発電所の建屋

入口の看板

他には・・・

これは北佐久線や南佐久線などで使い終えた254mm懸垂がいしであろう
新品の懸垂がいしの入荷時についてきた木箱に古いがいしをしまって、それぞれ保管してあるのが見えた。

中には地べたにそのまま保管されたものも
今後は産業廃棄物として搬出されるのであろう。
なお、懸垂がいしの製造メーカーについては、日本ガイシさんの製造品であり、スターデルタ―結線をイメージした昔のロゴが書かれていたのが見えた。
そうであれば大体40年以上、もしくはそれよりもずっと前のものであろうことはわかる。

さて、北佐久線の撮影へ戻る。
次に見えたのは30号鉄塔であったが、ここは1度建て替えたようで、背が高く、上部の形状も近代構成となっている。

続いて31号鉄塔
ここは原型だ。

なお、懸垂がいしの数はやはり後で増やしたのだろうか?
中相の腕金については、腕金が少し細くなっているのがわかる。

年式については、昭和2年(1927年)!10月
小諸線を支えている小さな矩形鉄塔と揃っている。

なお、ここでは進行方向左側が北佐久線、右側が南佐久線となっている。
※このうち南佐久線は、電気の流れとしては、北佐久線とは逆方向に流れている。
北佐久線は、南佐久線と振り分けられた後はずっと西側へ向かうため、左側に併架したのだろう。

奥の方には32号鉄塔も
南佐久線と併架されている原型鉄塔は、ここまでのようである。

次は、北佐久線が1回線のみとなった矩形鉄塔の方を見てゆく。

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