元黒部幹線
(別名：日本電力東京送電線)

別の小さな66kVの送電線（電線路名未確認）と併架するため、これより65号鉄塔までは、再び建て替え区間が実在している。
そもそもここは周囲にマンションが多いため、昭和5年の当時物のまま居続けるのは困難にも思える。w

今見上げた右側の紅白鉄塔は、桜ケ丘線60号鉄塔だ。
この先で再び原型鉄塔の見られる66号鉄塔までは、歴史のない興味のない区間となるため、65号鉄塔まで飛ばす。w

65号鉄塔まで飛ばした結果がこちら。

この先で下段に併架されている66kVの送電線は外れるため、66号からは再び黒部幹線時代の原型鉄塔が確認できる。

その66号鉄塔は、駒沢女子大学付近に残っている。

広範囲を望むと、私有地で入ることのできない68号鉄塔まで望めた。

その68号鉄塔は、正しく黒部幹線時代から存続の中相の腕金を幅広くしたものとなっており、内部の吊材を一部追加したような形跡も見られた。

先ほど見えた左側の66号鉄塔もそのようである。

ここで67号と

66号の反対側を含めた撮影を

ここでは上部に別の275kV系統が横断しているため、高さは昭和5年の当時物が最適だったのかもしれない。

懸垂がいしについては、変わらずスモッグ(耐霧がいし)がいし

続いてこちらは、ゴルフ場を超えた先にある桜ケ丘線69号鉄塔だ。
航空写真を見ると、68号から69号までのスパンは、1基少ないような気がした。

とりあえず旧式のスモッグがいしについては、69号鉄塔まで確認できた。

続いてこちらが70号鉄塔
耐張鉄塔による原型鉄塔だった。

なお、こちらの年式については、さらに9年程若くなっており、昭和14年(1939年)との確認ができた。
奥秩父で確認できた昭和2年より12年も若いのが疑問だ。
部分的に建設していったのだろうか

それにしても、奥秩父の山々にまだ残っている黒部幹線なる歴史的旧鉄塔が、最近の住宅街でも見ることができるのにもどこか不思議な感じもした。
家やマンションが増える中、よく建て替えられずにこのご時世まで残ったものだ。
なお、鉄塔高については、右側にあるゴルフ場のネットよりも低いのが見て取れる。
今は送電停止中なので問題ないだろうが、この先送電するのであれば、建て替えが必要そうだ。
ゴルフ場のネットでなんらかの作業をする際、危険だと思う。

続いて70号鉄塔側より

71号と72号鉄塔を望む。
こちらは結構な短距離スパンで並んでいたが、ヘリ巡視用番号は確認できない。
また、254mm懸垂がいしについては、こちらは通常の耐塩懸垂がいしとなっていた。

72号の反対側

こちらは特に内部に補強用の吊材は見られず、完全なる原型に思えた。
防錆塗装については何度か行っているようで、茶色に見える。

千代ヶ丘西久保緑地より同鉄塔を望む。
桜ケ丘線区間に残る黒部幹線時代から存続の原型鉄塔の確認については、ここまでとなった。
この先については、建て替え済みのようである。

建て替え済みの73号と74号
74号鉄塔は、懸垂がいしを少し腕金の内側に寄せて取り付けているのに多少の違和感あり。

ちなみにその先の77号鉄塔では、一旦送電線を引き下げたものあり。
以前はそのまま送電線が続いていたと思われるが、この先にマンション（ガーデンアリーナ 新百合ヶ丘）が建てられたため、それを超えるため、この先ではワンスパン区間で地中線路としたようだ。
77-1号鉄塔で再び地上へ舞い上がる。
なお、2つの鉄塔については、引き留めの立ち上げ&引き下げ鉄塔であるためか、腕金にHを採用したようだ。
ちなみに1961年(昭和36年)の映画「喜劇　駅前団地」では、丁度この付近で撮影されたと思われる黒部幹線が映っている。
当時は周囲は森が多く、線路も特にフェンスがなく2人の主役が横断しているのが映っていたが、今それをやったら大問題になりそうだ。
昔は規制が甘かったから、そういう映像を流しても特に問題はなかったようだ。

そしてこちらは、桜ケ丘線が現状、休止・死線状態であることがわかる、柿生線19号鉄塔！
この送電鉄塔は、小田急線の新百合ヶ丘駅より南東方面の開発を免れた木々が生い茂る小さな山の中に残っている。
そのため接近は不可能
この写真は、王禅寺見晴し公園より撮影した。

同鉄塔の周囲にある1回線を振り分けている送電鉄塔が柿生線へ接続しようとする桜ケ丘線になるが
(※ちなみにだが、上記写真とほぼ同アングルで撮影された動画が初代の仮面ライダーの88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵」の回で登場している。
その頃からジャンパー開放されているのかという話だが、う〜ん、そこまではよく見えない。w)

2回線とも現状は

はっきりとジャンパー開放されているのが見える。
明らかに休止状態である。