<送電塔(送電線の鉄塔)の種類>

(当サイトでは、後から送電鉄塔の表記を送電塔に変えている。)

古いものから近代のものまで、送電塔の形状を図にしてみるとこのような形となった。
まず、形について代表的なものを名称で挙げてみると、四角鉄塔、矩形鉄塔、門型鉄塔(ガントリ鉄塔)、烏帽子型鉄塔などがある。
四角鉄塔の形については、旧来は氷雪の多い地域を中心に八字型鉄塔(イカのような形)があったが、近年は見た目が悪いなどの観点で廃止されゆく傾向にあるようだ。
なお、送電線の支持物については、最近ではめっきり鉄塔の使用が主流となっているが、かつては木柱や鉄柱の使用もあった。
これについては、早くて明治後期(室田線が該当)から昭和30年代頃まで普及していた。
当時は重要幹線以外や15万4千ボルト(154kV)以下の送電線では、費用面から見て、あまり鉄塔は使用せず、木柱や鉄柱の使用がほとんどだったようである。
それはさておき、ここでは鉄塔の種類を図で見ていく。

※図はイメージです。

四角鉄塔の図

矩形鉄塔の図
特別高圧ピンがいしのある矩形鉄塔の図については、かつての桂川電力が建設した谷村送電線をイメージした。
なお、同様の送電塔については、イビデン社管理の大垣線でも確認できるようだが、そちらは現在、特別高圧ピンがいしがLPがいしに更新されている。
続いて、図中の大正時代〜昭和30年代の矩形鉄塔については、軽磯線や黒部幹線の送電塔を例に挙げてみた。
こうした水平1回線の送電線みの支持を可能とした古い矩形鉄塔については
当初は山間の強風の吹き荒れる古い送電線路や他の送電線路の下を潜り抜ける場合などでよく使用されていたが、近年は新設を見かけない。
次いで、その下にある図については、かつて実在の杉並線の図をイメージしている。

門型鉄塔の図
門型鉄塔については、主に鉄道の電車線の上部に送電線を施設する場合に使用される。
他には、他の送電線路を潜り抜ける場合にも使用されることがある。

烏帽子型鉄塔の図
烏帽子型鉄塔については、書籍によっては、烏帽子鉄塔など略した表記もあるが、当サイトでは烏帽子型鉄塔として表記する。
なお、図については、安曇幹線を参考に描写してみた。
安曇幹線については、過去には一風変わった図中右の三角配列仕様も実在していたが、現在は全て除却されてしまっている。
安曇幹線ではかつて、鎌北湖の少し西側の山中(奥武蔵グリーンライン付近)から平地の区間でこの送電塔の採用が数多く見られたが、これは書籍によれば、用地確保の縮小を目的に採用したとある。
三角配列にすることで、送電線の占有範囲を少し狭くすることができたようである。
なお、三角配列の烏帽子型鉄塔については、他に滋賀県の方にも現存しているものがあるようだ。

<おまけ>

これは1960年頃に、私のご近所で撮影された、冒頭で少し触れた八字型の送電塔である。
切れ端に写る。
私の送電線の趣味はこれが発端というわけではなく、これは親の親が偶然撮影したものになっている。w
もし私がこの当時に出生して、これが発端だったら、もっと巡れたであろう。
しかし叔父に東電に勤めていた方がいらっしゃったのは本当のようである。
ばあちゃんの兄にあたる。
当時はバイクで巡視を行っていたという。しかし親は全く送配電には興味はない。

また別の切れ端より・・・w
60年も前のことだから、もうこの送電塔は現存していない。今はそこはマンションとなっている。
この辺りではバブルの少し前ぐらいから家が急速に増えてきたが、昔は田畑ばかりで何もなかった。
当時は冬になれば極寒で、よく氷点下にもなったそうだ。

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