東京北線3013号鉄塔と3012号鉄塔
ここでは、東京北線3013号鉄塔及び3012号鉄塔の写真をアップしようかと思う。
とはいえ、まずは3013号側から3014号を含む老番側を含んだ写真からアップ
手前からバランス耐張化されている3013号鉄塔とその奥に耐張鉄塔である3014号鉄塔になる。
バランス耐張とは、普通、鉄塔で送電線を引き通しで支持する場合は、上から吊り下げたがいし2連を全部揃えて、古いものであれば、全てI吊でがいし連を揃えて支持することが多いが
元々、かなり古い鉄塔では、鉄塔そのもの自体の高さが低いことがある。その状態で近代の現代社会に入り、人口が増えて家やマンション等の構造物の建設が進めば、当然そういった構造物から送電線との離隔距離確保が必要となる場合がある。
そのため!元々、全て揃えて、I吊懸垂がいしで引き通しだった箇所を最下段のみ耐張仕様に改造した箇所がある。
それをバランス耐張といい、この場合のがいし装置は、上相、中相はいつも通りのI吊懸垂がいしで、下相のみ耐張となっている。
それがここでは、奥の学校の構内に丁度木々があるため、それからの離隔距離確保のためか、最下段のみ耐張にしたように見受けられる。
ところで、鉄塔の形については、架空地線2条支持の腕金を取り外せば、完全に大正時代や昭和によく見られた旧鉄塔に早変わりといった感じだ。w
154kVの1導体による架空送電線の場合は、架空地線は1条が多いが、275kVによる2導体の架空送電線路の設計はこのような形になるようだ。

2導体を支えているスペーサー
なお、腕金から吊り下げられている懸垂がいしについては、外ヒダを一回り突き出させた表面漏れ距離の長いスモッグがいしのようであった。
(ここで表面漏れ距離とは、充電側(電気の流れた送電線)と接地側(鉄塔側)までの距離を示したものであり、これが長いほど、絶縁が保たれる。よって、塩害地域ではがいし連を長くしたものも見られるわけだ。)
内陸なのに耐塩仕様のスモッグがいし?と疑問を抱いてしまうが、周囲は高い建物がほとんどなく、田や畑が広がっており、また、化学工業地帯から発生するばい煙塵埃
時には台風等の季節風等で塩等も少なからず付着し溜まっていくだろうから、長期無保守を目的とし、このがいしを採用したのかと思われる。(外輪系統の重要路線だろうしな)
次いで、それらの異物が溜まった状態で、霧が発生したり雨が降ったりすれば(特に塩!)
がいしの絶縁が破壊され、火花放電が起こるだろうから、あえて外ヒダ+深溝が深い=表面距離の長いスモッグがいし(耐霧がいし)を採用したかのように見受けられる。(あくまで推測です。)
(しかし、そのスモッグ、役目終えたら是非譲って下さい。w)
なお、この鉄塔の建設年は昭和34年(1959年)のようであった。
スモッグは当時物なのかなぁ?(懸垂がいし系の製造年は表面に書かれているので、確認は無理です。)
最後に、3013号寄りの線下から撮った東京北線3012号鉄塔の写真を!
3012号の番号札

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