東信線を追跡 その1

東信線は、東信線と南佐久線で構成される2回線の送電線である。
普通、送電線というのは、2回線とも同じ電線路名で、1号線、2号線で構成される例が多いが、この送電線は少し特殊で、1回線ずつそれぞれ別々の電線路名が振られている。
電線路名は別でも、起点については2回線とも箕輪発電所となっており、途中で土村第一発電所、土村第二発電所、土村第三発電所、穂積発電所、海瀬発電所などで発電された送電線と合流しながら
最終的には途中の区間で南佐久線のみを残し、北佐久線(1回線)と併架し(相互接続せず。)、島川原変電所までを結ぶ。
なお、以前はそのまま2回線となった送電線が、東信線106号鉄塔まで続いていたようであるが、現在は少し手前にある東信線73号鉄塔より、1回線となっている。
しかし電線路名については、南佐久線については、東信線106号鉄塔の次から、1号、2号と続く。
(普通は起点の発電所から1号、2号と続くが、これまた特殊)
ちなみに1回線となっているのは、2回線を1回線へ合流させているのではなく、片側の1回線を2回線間でジャンパー開放する形であるという感じである。
また、その処理を行なっている送電塔が若番方面へ移されたことについては、つい最近、老番方面で送電塔が建て替えられたことが絡んでいる感じである。
いずれとも2回線を1回線に合流させているのではなく、ジャンパー開放する形で残されているようである。
この送電線については、既に早い段階で、2回線を1回線にしている送電塔が東信線106号鉄塔で確認できたが、2012年の時点では、既にジャンパー開放する形で1回線としている状況がみられた。
途中の区間までは、2回線あるうち、片方が使えなくなった場合に備えてあるのかと思うが、変わった施設の仕方である。
まぁ南佐久線区間が確実に1回線のみとなると、そういうことになりうるともいえよう。
それでは見てみよう。

起点の箕輪発電所

この時、左側の東信線と南佐久線の断路器は、開放状態であるのが見て取れた。
東信線が開放されているのはなんとなくわかるが、南佐久線が開放状態なのかよくわからず。
撮影当時、途中の土村第三発電所で工事しているのが見えたのだが、その影響だろうか?
ちなみに2023年8月のストリートビューを見ると、南佐久線は再び閉路状態となっているのが見えた。
東信線については、現状は東信線73号鉄塔で、南佐久線へジャンパー開放する形で仮引き留めされているのが見えるから、停止中かと思われるが
途中のいくつかある発電所では、ジャンパー開放されているような感じはなく、どの区間で停止されているのかは、いまいちわからぬ。

発電所の看板

左側部分が東信線であるという証拠はこちら。

このアングルからでは、右側は南佐久線となる。

これが特1号鉄塔だった。
なお、起点付近の送電塔の年式は若い。

続いてこれが唯の1号
ここから1号、2号と続く。

まとめ:進行方向右側が東信線、左側が南佐久線

年式は変わらず。

2号、3号の順
後は飛び飛びで

7号は明らか昭和37年の当時物に思える。

架空地線支持の三角帽子がないからだ。

さて!大正期建設のものは、9号鉄塔辺りから見えてくる。
それ以前は、なんらかの理由で、建て替えたのだろう。

建設時期はかなり古く、大正8年(1919年)とあった。
撮影当時は、既に100年を超えていた。

なお、手前の9号鉄塔では、架空地線支持の三角帽子を後から嵩上げされたような形跡が見られたが
奥の方では、当時の形を維持し続けたものも残っているようである。

それでも10号鉄塔は、後でがいしを追加して、中相の腕金を細長く改造した感じに思える。

奥の耐張鉄塔では、特に部材の改造されたような形跡はなし。

これが11号鉄塔

12号、13号の順

なお、11号鉄塔の次では

一旦、送電塔の形が門型鉄塔となり、低い位置を通過するが
ここでは土村第一発電所、土村第二発電所で発電された電源を追加している感じである。
(撮影当時は、土村第三発電所は、改造工事により停止中だった。)
ちなみにこの門型鉄塔は、振り分け番号としてはカウントしていない。
いや、11-1号となっている可能性もある。

名称としては、ここは土村第一変電所となるであろう。

なお、土村第一発電所の西側では、何やら配電線のようなものが見られたが、これは送電線である。

どうやら土村第二発電所より、別系統の送電線をここまで引っ張っているようである。

その方の電線路名は土村線とあり、土村第一発電所を起点に、1号、2号と続いていた。
普通は起点の発電所から1号、2号と続くはずだが、果たして・・・

土村第一発電所の看板

次は、土村第一発電所より後の東信線を見てゆく。

前へ     次へ

ゴロンディーナーのちょっとした送電線の鉄塔記録 トップに戻る

※当サイトは各電力会社・その他の企業とは一切関係ございません。

※当サイトの内容、文章、画像等の無断転載・無断使用を禁止します。
最近、当サイトに掲載中の画像が個人ブログやYahoo知恵袋等へ無断転載される事案が多発しています!!
無断転載は完全な著作権侵害となりますから、必要な方は必ず当サイトメールフォームよりご連絡下さるようお願い致します!
(当サイト内の内容をスマホやPCでスクリーンショットをして、それを公衆掲示板やツイッター等のSNSに投稿する行為も同様です!!固くお断り致します。)


inserted by FC2 system