珍しい三角配列の烏帽子型鉄塔があった、新秩父開閉所から新所沢変電所までの区間の安曇幹線について

安曇幹線の1号線については、昭和58年には既に、新秩父開閉所から新所沢変電所間までの区間の送電は停止されていたようだが
(東京電力三十年史 東京電力社史編集委員会 昭和58年3月25日発行を参考)
休止状態となった送電線路が、新秩父開閉所北西側の山から毛呂山町の鎌北湖西側の山付近まで死線状態で残っていた!
その新秩父開閉所北西側というのが、Googleマップの航空写真によれば、この位置となり、活線状態の安曇幹線1号線?の現役鉄塔のすぐ右側に、休止区間の安曇幹線を烏帽子を撤去した状態で仮留めしているのが見えた。
唯、今はこの辺の鉄塔も除却工事が完了しているようだ。
(また、2009年には、新所沢変電所の構内にも、変電所とは接続していない三角配列の烏帽子型鉄塔による引き留め鉄塔が残っていたようだが、送電鉄塔に覚めるのが遅すぎて、実はそれは撮れていない。Orz(T_T)
同様に、背の高い紅白の安曇幹線等もあまりいい写真が撮れていない。(遠くから撮ったものがあるのみ。)
というか、もっと後まで残ると思っていた。
除却については、1期は2009年頃に行われ、これは特に平地区間の除却が行われていたようだ。
そして、2期目はついに山の中まで除却工事が始まり、2015年の時点では所々で烏帽子鉄塔の除却工事が進んでいる模様(ストリートビュー情報)
なお、私はその中で、珍しい形をした三角配列による烏帽子型鉄塔の至近距離写真が撮れていなかったので、2012年と2014年に近距離撮影を行った。
三角配列の烏帽子型鉄塔については、鎌北湖の少し西側から新所沢変電所までの区間で続いていたが、これは送電線の占有範囲を狭くするのと同時に、用地確保の縮小を目的に施設したようである。
次いで送電塔の設計については500kV(50万ボルト)設計であったようだが、廃止区間含めて、275kV(27万5千ボルト)で運用しているようだ。

※山に残っていた珍しい三角配列区間についても、今は現存していないことを衛星画像で確認した。
しかし送電塔に関しては、所々で基礎をはがすのに時間がかかっているのか、いくつか残っているものもある。(2018年確認現在)

こちらは通りすがりで撮影した、新所沢変電所へ向かう終点間際の安曇幹線の様子
ここでは写真手前側が電源側で、写真左側方面が新所沢変電所がある方になっている。
なお、写真右側にあるのは新所沢線である。
安曇幹線の三角配列による烏帽子型鉄塔については、山のみならず、新所沢変電所へと続く平地箇所でもこの通り残っていた。
また、安曇幹線は鉄塔高も低かったから、手前の配電線には2条の遮蔽線が施設されているのも見て取れる。
しかし現在は、安曇幹線があった箇所については、全て送電塔の除却は完了しており、西上武幹線に置き換わっている。
配電線に関しても、現在は2条の遮蔽線は撤去され、今はCVTケーブル化されているようだ。

左側奥の方はこんな感じである。
当時はまだ送電線にそこまで興味をもっていなかったから、珍しかった引き留めの三角配列の烏帽子型鉄塔の撮影はできずに終了している。

一方こちらは反対側方面
ここでは左側にある背の高いのが新所沢線となっている。
次いでその下では、左側からJRの中東京信濃川線、中東京幹線、烏帽子型鉄塔の安曇幹線という感じである。
安曇幹線については、ここでは元々あった中東京幹線やJRの中東京信濃川線の上部を通過する形となっているから、唯一の背の高い紅白鉄塔となっていた。

安曇幹線の送電塔に関しては、大きさから500kV(50万)設計であることがうかがえる。
これについては安曇幹線の竣工直後の文献!「工業技術ライブラリー30 超超高圧送電 昭和46年初版発行」にもそうであることが乗っている。
しかし実際の送電電圧は、275kV(27万5千ボルト送電)のだったようだ。
そして下段!両サイドで大きなV吊懸垂がいし装置を広げているのもよかった。
当初平地で見たときは、「変わった鉄塔だな〜」と思った。

そしてこちらはお隣の362号鉄塔
363号に関しては、現存せずと写真に明記してしまったが、こちらについては衛星画像を見る限り、まだ送電塔自体は残っているようである。
唯、その衛星画像がいつ頃撮影されたものなのかわからないから、実際のところは不明である。

安曇幹線のプレート
年式は大分古く、昭和44年3月とあった。1969年である。

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