安曇幹線(1号線、2号線の区間について)

安曇幹線の1号線、2号線の起点は、長野県の新信濃変電所であり、ここより埼玉県秩父郡小鹿野町三山にある新秩父開閉所までの区間を結んでいる。
なお、そのうち1号線については、かつてはその先の新所沢変電所まで、直接、送電線が接続されていたようであるが、新秩父開閉所〜新所沢変電所間については、現状は廃止となっている。
廃止区間については、早くて昭和58年には、電気の通っていない死線となっていたようだ。
「東京電力三十年史」の最後に送電線路図があるが、それを見るともうその時には、安曇幹線1号線は、新秩父開閉所が終点となっている。
なお、廃止区間については、鎌北湖に近づいた362号鉄塔より、珍しい三角配列方式の烏帽子型鉄塔が確認できた。
詳細は、「レアな三角配列の烏帽子型鉄塔があった、新秩父開閉所から新所沢変電所までの区間の安曇幹線について」で紹介している。
完全に送電塔が除却されたエリアについては、西上武幹線に置き換わった箇所があり、送電塔も大きなものとなった。

新信濃変電所付近の安曇幹線

撮影に来た際は風が凄く、砂嵐が安曇幹線の鉄塔を襲来していた。
がいしにも泥などがこびりつき、こりゃ電気の絶縁も大変そうだ。
(学生の頃、がいしの汚損実験を研究テーマ―でやったことがあり、その時にとのこを使って汚損試験をした思い出があるなぁ^^)

新秩父開閉所へ出発する安曇幹線2号線
手前の低い方の4導体の送電線は、安曇幹線1号線

安曇幹線2号線の1号鉄塔の看板
長野県の電源供給は中部電力が担ってるため、ちゃんと見分けができるよう、電力会社名が記載されている。

一方こちらは、新秩父開閉所へ出発する安曇幹線1号線の2号鉄塔である。
1号線の1号鉄塔は、変電所内部にあるガントリ鉄塔が該当するようで、そちらには烏帽子型鉄塔はない。
なお、1号線と2号線と鉄塔の形状の差については、大差ないようである。

そしてこの先は、長い山々を超え、途中は黒部幹線(元日本電力東京送電線)とも寄り添いながら、終点の新秩父開閉所へ!

新秩父開閉所付近の安曇幹線
こちらは新秩父開閉所に入る直前の数基手前にある安曇幹線1号線、2号線の同時併架鉄塔

新秩父開閉所へと降りてゆく、安曇幹線1号線、2号線同時併架鉄塔
こちらは同開閉所入口のすぐ東側の地点にて撮影!

こちらはおまけ
新秩父開閉所北側にある歴史的黒部幹線(元日本電力東京送電線)の様子である。

防錆塗装が施され、架空地線支持の鉄塔最上部の部材が嵩上げされた箇所やそうでない箇所が見られる。
なおこちらは、安曇幹線などの50万ボルト設計なる現代の大きな鉄塔とは違い、昭和2年(1927年)竣工の歴史的送電線であるので、木々との接触などのメンテが大変そうだ。

廃止区間の安曇幹線(次項で紹介!)
基礎をはがすのに結構時間がかかっているのか、こちらはまだ鉄塔が残っている箇所がある。

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