千鳥線

(内輪線)

千鳥線の起点は池上変電所であり、ここから東急池上線の線路上を通過しながら、洗足変電所を経て、駒沢線と接続される。
送電塔の形状については、東急池上線の上部通過のため、支持物に関しては、門型鉄塔(ガントリ鉄塔)が目立つ。
なお、線路を避けた箇所では、普通の送電塔となった箇所もあるが、そこでも当時物の送電塔が現存していることを確認した。
年式については、大正15年(1926年)12月建設のようである。これは正しく内輪線の建設時期である!
なお、東急池上線の方が、開業年は古いらしい。そちらは大正11年(1922年)には開業していたようである。

ここでは、池上変電所を出てのところにある、千鳥線2号鉄塔と3号の門型鉄塔を撮影

同変電所の表には、2号鉄塔の看板があったが、それは右側手前の四角鉄塔のことかと思われる。
よって、ここは左下にある送電線引き出し口の門型鉄塔が1号であろう。

なお、その1号鉄塔については、2号鉄塔で張られている手前側の送電線が千鳥線の2号線部分であることが確認できたことから、写真手前側の門型鉄塔が1号-乙になろうかと思われる。

2号鉄塔については、下の方の斜材(部材)の少なさから、これまた大正15年の当時物に思えた。
だが、肝心なプレートは、敷地内でないと確認はできないから、断言はできない。

ここからは、東急池上線の線路の上部を通過するため、門型鉄塔が基本となる。

ここでは池上変電所から引き出された送電線を線路沿いへ振り分けているため、それを振り分けた門型鉄塔が見えた。

年式については、こちらもまたずっと建て替えられてはいないようで、内輪線らしく大正15年(1926年)12月を示していた。

次の4号鉄塔では

さまざまな懸垂方法で、送電線を支持したものがある。

まず左側上下だが、そこはV吊懸垂、次いでその右側はI吊懸垂
最下段の左右2つについては、耐張となっている。

年式はこちらも大正15年(1926年)12月とあった。
何度も塗装をして持たせているらしい。
その先は、主要点のみ飛ばし飛ばしで見てゆく。

18号鉄塔では

下相のみ耐張となっていた。

さらにその先、こちらの23号から27号鉄塔までの区間は、駅舎の建て替えに伴う影響だろうか?
1度建て替えたり除却したりした箇所があったようで、鉄塔高が高くなっていた。
数えると、3基がなくなったようだ。

見たところ、昭和63年(1988年)に建て替えたようだ。

その後は、3基分、門型鉄塔がなくなった影響で背の高い矩形鉄塔となっていたが

こちらは矩形鉄塔ながら、角度の振り方がかなりの急角度であった。
右側に倒れてしまいそうだが、なんとかバランスを維持しているようである。

次の27号鉄塔は、雪が谷大塚駅の駅舎をギリギリまたぐように建てられたようである。
そんなわけあって、門型鉄塔はかなりの幅広である。
なお、2回線の送電線については、右側に寄せたようである。

続いてこちらは、大分奥へ行った箇所にあった千鳥線30号鉄塔
使われている懸垂がいしについては古く、昭和40年前後に普及していた外回りのヒダが一回り突き出たスモッグがいしとなっている。

送電線の支持手法については、こちらはにわかタイダウンとなっている。
どうやらこの先で、下相の送電線が少し持ち上がっているためか
ここでは最下段のみ、スモッグがいしを上下に取り付けて、送電線が門型鉄塔の外へ出たり持ち上がったりしないように固定している。

そして、32号から34号間に関しては、東急池上線の線路を外れた箇所で送電線を支持しているから、普通の旧鉄塔が確認できる。

32号の上部

続いて33号
こちらは送電塔の形状としては、上信線に似ている気がする。

こちらは次の34号

年式は変化なし。

そして、千鳥線は37号鉄塔で、写真の右奥にある洗足変電所から逆流してくる駒沢線と合流する。
電気の流れとしては合流というか、分かれ道といった感じである。
ということで、駒沢線部分については、4号鉄塔という感じである。

37号の上部拡大写真
写真左側にある駒沢線については、写真右奥にある洗足変電所から引き出されてここまで来ている。
この付近では、線路の上に通す以外に送電ルートがないので、駒沢線については、起点付近では、千鳥線と駒沢線が併架されている感じとなっている。
なお、その門型鉄塔による併架区間については、送電線路名は千鳥線となっている。

左側には千鳥線と分かれて普通の旧鉄塔となる駒沢線 5号鉄塔

駒沢線との併架区間は、洗足変電所へと続く。

併架区間の送電線路名は千鳥線
年式については、こちらも昔から変わらず当時物のようである。

こちらは千鳥線 40号(駒沢線部分は1号)

洗足変電所に引き込まれる千鳥線(写真右側)と引き出される駒沢線(写真左側)

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