猪苗代旧幹線の主柱材で確認できた「CARNEGIE」の文字
アメリカのCARNEGIE STEEL(カーネギースチール)社による鋼材といえば、鉄道のレールが製鉄の歴史として有名のようだが
送電線で使われる歴史的送電鉄塔(送電塔)でもカーネギースチール製の鋼材を使ったものがある。
その1例をまず挙げれば、猪苗代旧幹線が該当し、2の次に、片品川線でも山後え区間で特別に使われる大正4年建設の同猪苗代旧幹線設計なる鉄塔が該当する。
ここでは、大正3年竣工の猪苗代旧幹線の主柱材で確認することができた、CARNEGIEの文字(CARNEGIE STEEL(カーネギースチール)社製造の鋼材)を紹介しよう!
今回、CARNEGIEの文字が確認できたのは、猪苗代旧幹線426号鉄塔だった。
唯、鉄塔自体は汚れがひどく、じきに建て替えの危機がある。
猪苗代旧幹線の建設は大正3年(1914年)7月!
大正3年建設といっても、冒頭でも少し触れたが、100年以上も経過しているので、何度か鉄塔自体は塗装を施したり、鉄塔の部材も一部は更新されたりしている箇所がある。
当時の部材が使われているのは、恐らく主柱材ぐらいであろうかと思われる。
さて、CARNEGIEの文字を見ていこう!

↓右へ回転させながら文字を拡大↓

文字が確認できたのは、大正3年当時から使用し続けているであろう主柱材である。
下の方から少し上を見上げた辺りに何か文字が書かれていたので、詳細撮影を開始したところ、確かにCARNEGIEと書かれているのが確認できた。
(何度か塗装が施されているので、その横筋が頭文字をKに見せているが、それらを除いてみるとCに見える!)
※なお、東京文映社製作の「電気を送る」という動画では、1435基全ての鉄塔の設計と製造は日本国内で行ったと言うが、鉄塔部材の製造については、全て、日本国内で行ったとは言い切れないことがここで証明できる!
154kv昇圧に伴う小さな部材改造時に必要となった鉄塔の部材については、確かに国産品かと思うが、主材については、この通り!アメリカ製である!よって、全てが国産品であるとは言えない!
最後に・・・
カーネギーといってもピンとこない方もいらっしゃることだろうから、説明を付け加えておこう。
これは、富士急の河口湖駅前に展示されていた列車の展示で見られた看板である。
カーネギーのレールの歴史はかなり古いことがわかる。
カーネギーはかつて、アメリカの鉄工王であった。
昔は鉄道のレールや送電塔の部材に使われることもあったようである。
ということは、こちらの猪苗代線の鉄塔で使われる鋼材も、もしかしたら1800年代のものかもしれない。
これには驚き!!

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