無ヒダ懸垂がいし

・無ヒダ懸垂がいし

現在の懸垂がいしはヒダ付きのものが主流となっているが、実は昭和初期には、ヒダにたまった汚れを落ちやすくするために、無ヒダ仕様にしたものも普及していた。
これについては、実使用は足尾銅山の構内用送電線路の鉄柱でしか見た例がない。

一見は普通の懸垂がいし

しかし裏を返せばこの通り、こちらは無ヒダの懸垂がいしである。
現代では非常に珍しい、無ヒダ懸垂がいしである!
この懸垂がいしについては、日本ガイシさんの日本碍子博物館と足尾銅山以外では見たことがない!
非常に貴重なものである。

さて、製造メーカーであるが、こちらは松風工業製で、製造年については、皇紀2596年6月と印字があった。(下二桁のみ印字)
その他は型式などを示しているものかと思われる。
製造年は西暦にすると1936年(昭和11年)製である。
前のページで紹介している3つヒダ懸垂がいしと、ほぼ同じ頃の製造品である。
昭和初期では、色々と懸垂がいしに手を加えて、年々色々と試行錯誤していたこともうかがえた。

横はこんな感じである。
構造に関しても、普通の懸垂がいしとはやや違うのが見て取れた。
こちらはクレビスキャップの下にも少し磁器が突き出た構造となっている。

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