末広町線

(起点の1号から5号までは、元東芝京浜線)

末広町線は、末広町変電所から末広町線18号鉄塔までを結ぶ送電線である。
ちなみに以前は、起点から6号鉄塔(引き込みのケーブルヘッドを支えていた矩形鉄塔2基)までは、東芝京浜線なる引き込み線があったから、起点付近の電線路名は、元は東芝京浜線となっていた。
だが、途中でそれが廃止となったため、現在は起点から終点まで、末広町線となっている。
なお、終点の鉄塔付近には、特に変電所などはなく、そのまま引き込み線として引き下がっているようだ。
かつては、終点間際の同17号鉄塔では、ループ送電していた塩浜南線とも合流していたようだが、今はその方は廃止となっている。
それから支持物の形状については、JR鶴見線の上部を通っているため、門型鉄塔が多い。
それから架空地線については、終点まで一切張られていない。
この辺りまでは、雷雲はほとんど来ないから、省略されていたようである。
唯、稀に雷雲が襲来し、停電したようなことが、「実例・電気事故読本 昭和47年3月1日発行 新電気第26巻第3号 別府付録号」に書かれていた。
それでは見てみよう。

まずは起点の末広町変電所より、1号、2号の順で1回線ずつが立ち上がる。
なお、振り分け番号については、普通はこの場合は、1号-甲、1号-乙となる例が多いが、こちらは違うようだ。

振り分け番号は、画像の通り。
右側の起点より、1号、2号と看板があるのが見える。

続いて3号
ここでは早速、左側へ向けて2回線の引き込み線を分岐しているのが見えた。
ちなみにここでは、また別の33kVぐらいの小さな送電線も下で立ち上がる。

なお、いずれともそれらの電線路名は不明。
左側へ分岐された方は、すぐに変電所へ引き下げられているようだ。

続いて4号
こちらは線路の上部に建っているから、小さな門型鉄塔となっている。

ちなみにこちらの年式は、前のページで見てきた塩浜南線に近く、戦後の昭和26年(1951年)4月とあった。

次の5号では、東芝京浜線(引き込み線)が引き下がっていた。(※現在は撤去済み。)
送電塔の形状については、こちらは線路を外れた箇所に建っているため、普通の四角鉄塔となっている。

なお、こちらの振り分け番号は、奥の引き込み線を分岐している四角鉄塔が5号鉄塔で
手前にある引き込み線のケーブルヘッドを支えている小さな矩形鉄塔が6号となるようだ。

引き下げのケーブルヘッドにあった看板はこちら。

東芝京浜線とそれぞれあった。
それにしても送電線路名は、すぐ近くで引き下がる引き込み線になぞらえる時もあったのか
(※現在は、こちらの東芝京浜線の引き込み線が廃止となったため、起点から終点まで末広町線となっている。)

続いてその先からは末広町線となる。
ここから終点までは、ずっと門型鉄塔が続く。

こちらは末広町線10号
門型鉄塔は、幅広だったり幅狭だったりで様々である。

これが末広町線11号
JR鶴見線の安善駅の真上付近にある。

しかしこれは、かつて鉄道用で使用していた高圧ピンがいしだろうか?
それもまた大分古い!
これはかつての3300Vの高圧配電線で使われていたものである。

また、それを支えているアームも!驚きの!腕金ならぬ腕木である。
よくぞこの沿岸寄りの地域で、長いこと耐え抜いたものだ。
しかし高圧ピンがいしは、大分劣化が進んでいるようで、後少しで落ちそうだ。
この方は昔、磁器とボルトは硫黄で接着していた頃もあったからな。
その影響で大分劣化が進み、がいしの磁器部分が傾いているのだろう。

続いてこちらが末広町線12号鉄塔
それから年式については、ほぼほぼ線路上にあるから見えないが、ここはなんとか建物がなく、道路側から望めた。

門型鉄塔の区間については、なんと!戦前の昭和17年(1942年)4月建設のようである。
それにしても、近くの鶴見線大川支線機銃掃射跡では、米軍機による機銃掃射もあったようだが、よく耐え抜いたもんだ。
送電線も一部では被害を受けたのだろうか

12号

13号

14号

下の方にある、33kVぐらいの小さな送電線もずっと併架される。

15号はどでかい門型鉄塔

16号は、再び幅のサイズは元に戻る。

そして17号
こちらは2連の門型鉄塔!
右側には塩浜南線も見える。

長いこと未塗装のようで、錆びが目立っていた。

なお、ループしてきた塩浜南線は、ここで合流していたようにみられる。

合流というか、片方は予備線だったのだろうか
ちなみに合流してくる塩浜南線は、2010年の時点では既に、46号鉄塔でジャンパー開放されており、長いこと使われてはいなかったようだ。

年式はこちらも変わらず、昭和17年(1942年)

ちなみにここでは

下の方にあった小さな33kVぐらいの送電線も引き下げられているみたいだ。

末広町線の最終鉄塔付近には、特に変電所などはなく、そのまま引き下げられる。

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